強みを活かしたコーチング商品の作り方|1か月悩んだ私の3ステップ

自分の強みや経験を活かして起業したらいい。
そんなアドバイスをもらっても、「いろいろできるけれど、何を商品にしたらよいのか」と迷うことがあります。
私も、コーチングを仕事にすると決めるまでだけでなく、どんな方を支援するかでも1か月以上悩みました。年代や職種を考え続けても、最後まで確信はもてませんでした。
動き出せたのは、ある程度の方向性を決めて情報発信を始めたときです。その後の反応を受けながら、仕事の形を整えていきました。
この記事では、強みの候補を選ぶ、求められている支援を調べる、商品として提案して見直す、という3つのステップを紹介します。考え続けている状態から、具体的な案を一つつくるための手順です。
「まさか自分なんて」と思っていた私が選んだ仕事
起業を考えていたとき、メンターから「山近さんの強みなら、ビジネスコーチができますよ」と言われました。
「まさか自分なんて、ビジネス経験ゼロなのに…」と思いました。
一方で、これまでいた教育の世界の外で、新しいことに挑戦したい気持ちもありました。人を助けること、分かりやすく説明すること、夢や目的に一生懸命になること。それらは、私が大切にしてきたことです。
私はそこに、起業についての学びと実践を重ね、コーチング起業を支援する仕事を選びました。
この経験からお伝えしたいのは、過去と同じ職業名の仕事だけが選択肢ではない、ということです。これまでに育てた力と、新しく身につける力を組み合わせて考えることもできます。
ただし、学び始めたことと、人に責任をもって提供できることは分けます。
「これからできるようになる予定」を、そのままお客様への約束にはしません。
ステップ1.強みの候補から、一つの支援を選ぶ
まずは、これまでの経験から、商品に活かせそうなことを選びます。すでに経験を書き出している方は、そのメモを使ってください。
候補が見つからないときは、次の3つが手がかりになります。
- 自分はそれほど苦労せずにできるのに、周りの人には難しそうだったこと。
- 人にほめられたり、繰り返し頼まれたりしたこと。
- 時間を忘れるほど夢中になって取り組んだこと。
「教える」「勇気づける」「こだわって創る」「戦略を立てる」など、行動が浮かんだら、誰のどんな場面で役に立ったかまで思い出します。
候補が多い方は、まず、実際に人を支えた経験があり、これからも取り組みたいものを一つ選んでください。一生の仕事をここで確定する必要はありません。
経験を思い出すところで手が止まる場合は、書き出し方をこちらで紹介しています。

ステップ2.似た支援を調べ、相手に聴くことを決める
次は、候補にした支援が、どのような形で提供されているかを調べます。
「話すのが得意」なら、話し方や説明の支援。「整理するのが得意」なら、仕事の段取りや考えを整理する支援。強みを、相手が探しそうな言葉に置き換えて検索してみます。
似たサービスを見つけたら、値段だけでなく、次の内容を見てください。
- どのような人の、何に困っている場面を対象にしているか。
- 何を、どのくらいの期間・回数で支援しているか。
- 料金はいくらで、何が含まれているか。
- 利用者の声には、どのような変化や不満が書かれているか。
公開されている料金は、実際の売上を示すものではありません。広告を見つけても、それだけで利益が出ているとは分かりません。反対に、検索で見つからないことだけで、需要がないとも決められません。
調べる目的は、売れそうな商品を丸ごとまねることではなく、相手が選べる支援を知り、自分が確かめることを見つけることです。
たとえば、「一度話すだけの相談と、継続して取り組む支援がある。自分が想定する相手は、どちらを必要としているのだろう」。そんな問いを持って、相手の話を聞きます。
誰にどのような価値を届けるかが曖昧な場合は、こちらの記事で先に整理できます。

ステップ3.提供する内容を決め、実際の反応から見直す
方向性が見えてきたら、相手に説明できる商品案にします。
商品名を先に考えるより、次の5つを一枚にまとめてみてください。
- 対象:誰の、どんな困りごとを扱うか。
- 到達点:支援を通じて、どのような状態を目指すか。
- 方法:何を、どのくらいの期間・回数で行うか。
- 料金と条件:いくらかかり、やり取りや日程変更はどう扱うか。
- 支援の範囲:自分が提供することと、相手に取り組んでいただくことは何か。
たとえば、説明の仕方を支える商品なら、「話し方をよくします」だけでは内容が分かりません。「実際に使う説明を一つ持ち寄り、伝える順番を整理して、練習する」と書けば、取り組むことが見えてきます。これは商品案を具体化するための例です。
最初から大きな講座や、たくさんの教材を用意する必要はありません。自分が提供できる範囲で、相手にとって意味のある支援を考えます。
私自身は、当初「40代・50代のコーチング起業をサポートする」という方向を決め、情報発信を始めました。これは起業当初の設定です。今は年齢で区切らず、本気で人を育ててきた経験を活かして起業したい方を支援しています。
考えただけでは分からなかったことも、発信し、話を聞き、提案する中で見えてきます。
相手から同じ質問が続くなら、説明を補う。想定した困りごとと違えば、支援の内容を見直す。申込みがなかったときも、すぐに「自分の強みには価値がない」と結論づけず、何が確認できたかを振り返ります。
なお、「興味があります」という反応と、料金や条件を理解した上での申込みは違います。利用後に役立ったかどうかも含めて、商品を見直していきます。
想定していた相手と、実際のお客様が違うこともある
起業してから、教員の方にもご縁をいただきました。
私は教育の世界の外で挑戦したいと考えていましたが、元教員としての経験が、仕事を変えようとしている方との接点になったのだと思います。
教員として働く方の仕事上の悩みを支えることと、教員経験を活かして起業したい方を支えることは、同じではありません。前の職業が同じでも、望んでいる支援が違います。
実際にどんな方が来てくださるかを知ることは、商品づくりの続きです。ただし、来てくださった方に合わせて、できないことまで引き受ける必要はありません。自分が提供できることと、相手が求めることが合っているかを確かめます。
私も、最初に考えた言葉だけで仕事の形が完成したわけではありません。経験を活かす相手や場面は、動きながら見えてくることがあります。
まずは、一つの商品案を相手に説明できる形にする
強みを商品にするために、次の3つを進めてみてください。
- 経験から、支援に使える強みの候補を一つ選ぶ。
- 似た支援を調べ、相手に確かめることを決める。
- 対象・到達点・方法・料金と条件・支援の範囲をまとめ、反応を見ながら整える。
「まだ自分には足りない」と感じることがあっても、これまでにできたことまで、なかったことにはなりません。すでに提供できることと、これから学ぶことを分ければ、次に取り組むことが具体的になります。
今日は、一つの商品案を一枚にまとめてみてください。書けない箇所があれば、そこが次に調べたり、相手に聞いたりすることです。
私も1か月以上悩みました。考える時間は必要でしたが、動いて初めて分かることもありました。あなたの経験を必要とする方へ、責任をもって届けられる形を、一つずつつくっていきましょう。
お時間をつくって最後まで読んでくださり、ありがとうございました。







