コーチングのメルマガの書き方|「教科書」より「お手紙」を届ける

「なんですか、これ?」
メンターにそう言われた瞬間、私は固まりました。
「というか、ここまで仕上げるのに何日かけたんですか?」
「どうしてもっと早く私に見せなかったんですか?」
私が何日もかけて作り込んだステップメールは、教員時代に書いていた「指導案」そのものでした。
ステップメールは、登録した方に、あらかじめ決めた順番で届けるメールです。この記事では、一通のメールを「教科書」より「お手紙」に近づけるために、私が見直したことをお伝えします。
私が書いていたのは「指導案」だった
コーチング起業1か月が過ぎた頃。メンターから「そろそろステップメールを作りましょう」と言われた私は、全力で取り組みました。
教員27年間で培った「分かりやすく伝える力」を、ここで発揮するときだと思っていました。
一通目のテーマを決めて、「ねらい」を設定する。この回で読者に身に付けてほしい目標を書く。導入、展開、活用という流れで構成する。
今考えると、完全に授業の設計図でした。読者に何を教えるかに気を取られ、私自身が何に迷い、どう考えてきたのかが抜け落ちていたのです。
知識を分かりやすく伝えることは大切です。ただ、私の原稿には「山近という人間」がどこにもいませんでした。
届けたい一人を思い浮かべる
メンターから、こう言われました。
「ステップメールは、教科書じゃない。知識を教え込んでも、余計に不安にさせてしまうだけ。手紙を書くぐらいの気持ちで、お客様の『悩みの解消』や『問題解決のきっかけ』を与えてください。出し惜しみせず、全力でお客様に寄り添う、そんなお手紙を書きましょう。」
この言葉から思い出したのは、子供たちとの関わりでした。私は「この子に届けたい」という気持ちで、言葉を選んでいました。
メールでも、届けたい一人を思い浮かべる。今、何に困っているのか。どこが分からず、立ち止まっているのか。その人に伝えるつもりで書くことから始めます。
一通で伝えることを、その人の悩みに沿って絞る。
失敗談を書くときも、出来事を並べるだけで終わらせず、どこで迷い、何を考えたのかまで伝える。その経験が、読む方にとって考える材料になるかを確かめます。
「私と同じようにすれば、うまくいく」と結論を急がず、自分の経験として届けたいと思っています。
件名と書き出しをつなげる
お手紙のように書くことは、文体をやわらかくすることだけではありません。
私は過去のメルマガを振り返り、件名や書き出しを見直しました。「こんばんは!山近です。」という挨拶で始めている号もありました。
その中で目に留まったのが、次の組み合わせです。
書き出し:「前回、重く書きすぎました」
何についてのダメ出しだったのか。書き出しが、件名の続きを受けています。
挨拶そのものが悪いわけではありません。ただ、どのメールも同じ挨拶から始める前に、その日の話に入る一文が本文にないかを探せます。
件名で伝えたことを、書き出しと本文で受け止める。
強い言葉を足すことより、本文にある具体的な出来事や気づきを前に出す。件名だけが大きな約束になっていないかも、合わせて見直します。
一通を書いたら、受け取る側から読み返す
私自身、ステップメールの通数を何度も見直してきました。長くすれば、それだけ伝わるというものでもありません。
まずは一通を書き、受け取る方の立場から読み返します。
- 誰の、どんな迷いに向けて書いたメールか。
- 自分の経験と、誰にでも当てはまる話を混同していないか。
- 件名と書き出しが、本文の内容につながっているか。
- 読む方が、自分の状況に照らして考えられるか。
配信の通数や時間、開封率の見方は、こちらの記事にまとめています。

お手紙を書くように、目の前の一人へ言葉を選ぶ。私が指導案のような原稿から見直したのは、その姿勢でした。







