コーチングの体験セッションで契約に至らなかったときに|見直す4つのこと

体験セッションで契約に至らなかったとき、何を見直せばよいのでしょうか。
体験セッションは、契約前に、悩みや希望、どんな支援が合うかを話す個別相談です。
私は起業当初、3人続けて契約に至りませんでした。説明を変えればよかったのか、もっと話を聴く必要があったのか。当時の台本やメモは、自分の進め方を振り返る材料になります。
ただ、それぞれの方が申し込まなかった理由を、こちらだけで決めることはできません。
この記事では、個別相談の後に確認したいことを4つに整理します。自分の相談を思い浮かべながら、次に見直すことを一つ選んでみてください。
1.相手が話したことと、自分の考えを分ける
「今はお金に余裕がありません」「家族と相談したいです」「もう少し考えさせてください」。
こうした返答を受けると、「信頼されていなかったのだろうか」と考えることもあるでしょう。でも、費用や時間、家族との相談が、実際に判断を左右している可能性もあります。
相手が話した理由を、確かめずに「言い訳」と決めつけない。
2023年11月某日。初めての個別相談に向けて、私は質問や話す順番を書いた台本を準備しました。そこには、理想の未来とうまくいかない未来を比較する質問に続けて、「もちろん、上ですよね」という言葉もありました。
今読み返すと、相手の答えを待つ前に、こちらが望む方向へ進めようとする構成でした。
これは準備した台本であり、当日の会話をそのまま記録したものではありません。それでも、相手の言葉を聴く前に、自分の考えを当てはめようとしていなかったかを振り返れます。
相談の後にメモを残すなら、「相手が話したこと」と「自分がそう思ったこと」を分けます。理由が分からない場合は、分からないまま記録して構いません。
2.相手が求めることと、自分の支援が合っていたか
相手が変えたいことと、自分が手伝えることは合っていたでしょうか。
丁寧に話を聴き、サービスを説明しても、必要としている支援が違えば、申し込まないという判断はあります。
私自身がメンターを選んだときのメモが残っています。メンターは、自分より経験があり、仕事の進め方などを相談する相手です。
2023年8月6日のメモには、完全オンラインで起業したいこと、コーチングを仕事にしたいこと、強制するような営業をしたくないことを書いていました。
当時の私は49歳。住んでいる地域に限らず仕事ができ、長く働ける形を望んでいました。
私が選ぶときに考えていたのは、相手への信頼だけではありません。自分が望む働き方と、学べることが合っているかも、選ぶ理由になっていました。
提供する側になったときも、次の3点を確かめたいと思います。
- 相手は、何をどう変えたいと話していたか。
- そのために、どんな手助けを求めていたか。
- 自分ができることと、できないことを伝えたか。
ここで分からないことが残っているなら、次はサービスの説明を始める前に、相手が求めていることをもう少し聴く必要があるかもしれません。
体験セッションで私が大切にしている対話については、こちらの記事にも書いています。

3.判断に必要なことを伝えられたか
支援の内容が合っていても、申し込むかを決めるための情報が足りていなかった可能性はあります。
内容、期間、料金、やり取りの方法。本人に取り組んでいただくことや、支援の対象に含まれないこと。相手が、自分の生活や仕事に照らして考えられる説明になっていたかを振り返ります。
質問が出た箇所は、案内文や説明を見直す手がかりになります。たとえば、期間について質問されたなら、案内文のどこに、どのように書いていたかを確かめられます。
一方、質問がなかったからといって、すべて理解されたとも限りません。
ブログやメールに書いていたことと、その場で話したことに食い違いがなかったか。「事前に読んでいるはず」と思い、必要な説明を省いていなかったかも確認します。
説明を補うことと、その場で決断を急がせることは別です。条件が分かった上で、考える時間を取りたい方もいます。
メールを届けた後の反応や返信の扱いは、こちらの記事にまとめています。

4.次に見直すことを一つ決める
体験セッションを始めた頃のメモには、契約にならなくても、相談に来た方への理解が深まるという気づきが残っています。
話を聴くことで、その方が何に困り、何を望んでいるかが、具体的に分かってくる。一回の相談から持ち帰れるものは、契約の有無だけではありません。
振り返りは、次の4項目で整理できます。
- 相手が実際に話したこと。
- 自分が質問したこと、説明したこと。
- まだ分からないこと。
- 次回、一つ見直すこと。
たとえば、振り返りの書き方の例です。
「期間について質問があり、その場で説明した。事前の案内では見つけにくかったのかもしれない。次回までに、案内文の期間の表示を確認する。」
ここでは、「質問があったこと」は事実です。「見つけにくかったのかもしれない」は、まだ確かめていない自分の考えです。そして、次にすることは、案内文の確認です。
このように分ければ、相手の気持ちを決めつけず、自分が見直せることを選べます。この例は、書き方を示すためのもので、特定の方との相談記録ではありません。
一度契約に至らなかったからといって、料金、資料、発信をすべて変える必要はありません。一人の事情を、ほかの方にも当てはめる必要もありません。
まずは、直近の相談を一つ思い出して、4項目を書いてみてください。まだ分からないことが残っても、次に見直すことが一つ決まれば、振り返りを次の相談に生かせます。
契約に至らなかった経験を、相手を責める材料にも、自分の価値を否定する材料にもしない。確かめられたことから、次の対話を一つ整える。そのための振り返りにしたいと思っています。







