27年間のベテラン教師が照らす!クライアントを行動に駆り立てる3つの秘訣
クライアントさんが、なかなか行動しない…。
これは、多くのコーチが抱える大きな悩みではないでしょうか。
私は27年間、教師として多くの子供たちと向き合いました。そして、教育現場で培った「人を動かす力」が、ビジネスコーチングの世界でも驚くほど有効だと実感しています。
今日は、その経験から得た「クライアントさんを確実に行動へと導く3つの秘訣」をみなさんにお伝えします。
40代・50代の方の豊かな人生経験は、コーチとしての最大の強みになります。しかし、それを効果的に活用する方法を知らないと、もったいないですよね。
この記事では、私が教師として27年、監督として13年、そしてビジネスコーチとして培ってきた、実践的で効果的な方法を紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。
クライアントの行動を引き出す3つのステップ
❶悩みの根本を突き止める
- クライアントさんの話を「耳+目+心」で聴く
- 「なぜ?」を3回繰り返し、深掘りする
- 表面的な悩みではなく、本質を捉える
まずは、クライアントさんの悩みを、じっくり聴きます。話を聴きながら、返しの質問を考えてはいけません。これでは、『聴く』ではなく、『聞く』。自分の都合のよい部分を切り取っているだけの『聞く』になります。
クライアントさんの話を聴くとは、正に「耳+目+心」、身体全体を耳にして聴くことです。
クライアントさんに対する質問は、「なぜ?なぜ?なぜ?」が効果的です。3回ほど掘り下げて質問すると、コーチ自身もクライアントさんの『悩み」の本質を捉えることができるはずです。
ここで初めて、解決策のイメージを、一緒に描く土俵に立つことができるのです。
❷クライアントさんに「気づき」を与える
- 悩みの本質を共有し、安心感を生む
- 解決策のイメージを一緒に描く
- 「なぜその行動が必要か」を理解してもらう
コーチの落ち着いた姿勢から、クライアントさんは、『悩み』について、自ら深く掘り下げていきます。そして、『悩み』をコーチが共有してくれたと感じることで、安心感も生まれてきます。
この安心感は、クライアントさんの声や表情で、気づくことができるでしょう。ここからが本格的なスタートです。
さあ、解決策のイメージを一緒に描いていく準備が整いました。
少しずつ、『悩み』が精選され、次第に、『迷い』へと変わります。漠然とした『悩み』が、選択肢のある『迷い』になる瞬間が、必ず訪れます。
クライアントさんも「はっ」と気づき、選択・判断が可能になります。
「なぜその行動が必要なのか?」
行動理由が理解できれば、問題は、ほぼ解決するでしょう。
ここで、注意を1つ。
クライアントさんの行動が、「できない・止まる」理由は、本人の資質や能力ではありません。
単純に「分からない」からです。
クライアントさんの「分からない」という言葉は、大きなチャンスですよ。コーチであるあなたを信頼しているからこそ出てくる言葉です。
こんなときは、言ってあげてください。
「分からないことを、一緒に分かるようにしていきましょう」と。
常にコーチはやさしく、「なぜ?なぜ?なぜ?」と問い掛けます。
厳しい表情や声は、必要ありません。
クライアントさんが、表面的な悩みではなく、本質を捉えることができるまで、粘り強く何度でも、しつこいぐらい問いかけてあげてください。
悩みの本質を、クライアントさん自身が理解していないと、「なぜその行動になるのか」分かりません。そうなると、なかなか行動できなくなってしまうのは、当然です。
- 人はイメージできないことは行動できません。
- 人は可能性を感じることで行動できます。
これは、子供も大人も同じです。
子供よりもプライドの高い大人こそ、じっくり話を聴いてあげてくださいね。
❸具体的な行動計画を立てる
- やさしいステップで始める
- 本人に合うサイズに分解する
- 即時フィードバックの機会をつくる
ビジネス初心者には、可能な限り小さなステップに分解して、ひとつひとつを確実にできるように教えます。
こうすることで、どんな人でも区別なくできるようになります。
1つできたら、2つ3つとやってしまう。こんな経験、だれにでもあるはずですよね。
小さなステップに分解しても、うまくできず行動が止まってしまったら…。それは、もっと小さなステップに、分解しなければならないことを示しています。
このように、クライアントさんに合ったサイズのステップに分解すれば、誰でもできるようになります。特にビジネス初心者には、このやさしいステップが大事です。
時間差は、個性であり、決して能力差ではありません。
ここは、ビジネスコーチの腕の見せ所ですね。
さらに、スモールステップの課題解決を加速するコツがあります。
それは、「即時フィードバック」です。
うまくいっているのか、うまくいっていないのかを即時(すぐに)相手に伝えることが重要です。
どんなに課題を分解しても、ビジネス初心者は間違った方法でやってしまいます。それが初心者。
そんなときは、「そうではなくて、こうだよ!」と、フィードバックする必要があります。
間違えたままの方法が身に付いてしまうと、あとで修正するのが大変です。
コーチは、クライアントさんが、間違った方法をしていないかどうかを判断して、すぐにフィードバックをすることが重要です。
すぐというのは、1日以内です。
3日もすれば、とんでもない方向に進んで迷子になってしまいます。
これが私の『365日・24時間のチャットサポート』をしている大きな理由になります。
ここで、注意を2つ。
◆1つ目は、褒め言葉。
過剰な褒め言葉を逆効果だよ。
ビジネス初心者だけでなく、ビジネスでは行動をすれば、常に失敗する確率は半分以上あります。
コーチからの評価を過剰に気にすると、失敗を恐れて、損得勘定が強化されていきます。
「成功するためには、失敗することを覚悟してやる」
積極的に失敗を取りに行く人が、最短で成功をつかみとります。
褒めるなら、結果ではなく、行動していることを褒めて認めてあげてくださいね。
◆2つ目は、叱責。
うまくいかないことを叱っては絶対にダメだよ。
そんな時は、「うまくいかなかったね」と、温かくフィードバックを返してあげてください。
コーチのあなた以上に、クライアントさんは、うまくいかなかったことが分かっているのです。わざわざ傷口に塩を塗る必要はありません。分かっていることをしつこく言われるのが一番嫌だってことを、思春期に経験してきましたよね。
すっと、「ここをこうすればいいかもよ」と、ワンポイントアドバイスを出してあげてください。きっと、水を得た魚のように行動が再開します。さりげな~く。ポイントです。
「必要の充足」
人は、必要感を得た時に受けたアドバイスは、一生忘れません。
人をサポートするときに、叱責や罰は不要、というか禁止!一度これをしてしまうと、コーチとクライアントさんの間に、上下関係が芽生えてしまいます。ビクビクは、ワクワクとは真逆の感情。ワクワクできないビジネスが、うまくいくはずがありませんよね。
コーチ自身の力量のなさを、クライアントさんのせいにするなんて言語道断です!
そんな時は、コーチ自身のサポートを見直すチャンスだと、私は思っています。
おわりに
この記事では、クライアントさんを確実に行動へと導く3つの秘訣を伝えしました。
いかがでしたでしょうか。
ここで、クライアントを行動に駆り立てる3つの秘訣をまとめます。
- 悩みの根本を突き止める:「耳+目+心」で聴き、「なぜ」を何度も問いかける。
- クライアントさんに「気づき」を考える:悩みの本質を全体的に捉え、行動の必要性を認識させる。
- 具体的な行動計画を立てる:スモールステップと即時フィードバックを活用する。
これらの秘訣は、理論ではありません。
これまでの教育現場やスポーツの場でも何度も実践し、ビジネスコーチングの場でも効果が実証されたものです。
- 人はイメージできないことは行動できません。
- 人は可能性を感じることで行動できます。
このことを肝に銘じ、クライアントさんの行動を引き出すイメージづくりに役立てていただけると幸いです。
40代・50代の今こそ、あなたの人生経験が最大の武器になります。自信をもって、あなたならではのコーチングを展開してください。
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お時間をつくって最後まで読んでくださり
ありがとうございました。