教員を辞めるか迷っている?本当の自分を生きる決断の分かれ道


このまま教員を続けていいのだろうか…
毎日放課後に残って仕事をし、休日も授業準備や委員会への報告文書に時間を費やし、それでも終わらない業務に追われる日々。
心のどこかで、別の生き方を模索している自分がいることに気づいていませんか?
私自身、27年間の教職生活終盤の4、5年は、週末になる度にそんな思いと向き合っていました。
教員という仕事には大きなやりがいがあります。子供たちの成長に関われる喜び、社会的な信用、安定した収入…
でも同時に、自分の時間がない、自分らしさを出せない、収入の上限が見えている…という現実も突きつけられています。
『辞めたい』と思いつつも、なかなか一歩を踏み出せないのは、新しい世界への不安があるからですよね。
井の中の蛙だと笑われるかもしれませんが、私は、小・中・高・大、そして教員として、合計43年間も学校の中で過ごしてきました。いい歳になっても、外の世界をほとんど知らない自分に気づきました。

これまでの教員としての経験が無駄になってしまうのでは?

本当に独立してやっていけるのだろうか?

40代・50代からの挑戦なんて遅すぎるのでは?
そんな不安や葛藤を抱えているあなたに、この記事では「教員を続けるか、新しい道を選ぶか」の決断のヒントをお伝えします。
特に、『転職』と『独立起業』という2つの選択肢について、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、あなたに合った道を見つけるお手伝いをします。
実は、教員としての経験は、独立起業の世界でこそ輝く可能性を秘めているのです。
私自身の経験から、教員から独立して成功するためのステップや、実際に直面した課題、そしてそれを乗り越えた方法をお伝えします。
この記事を読み終わる頃には、あなたの中にある『モヤモヤ』が少し晴れて、新しい一歩を踏み出す勇気が湧いてくるはずです。
あなたの人生は、あなた自身のもの。
どんな選択も、あなたらしく生きるための大切な分かれ道なのです。
さあ、一緒に考えていきましょう。
教員を辞めたいと思う理由、あなたは当てはまりますか?

教員を辞めたいと考える理由は人それぞれですが、この悩みは多くの方に共通しているはずです。
なぜ教員を辞めたいと思うのか?
朝早くから夜遅くまでの勤務、休日出勤、持ち帰り仕事…。このような長時間労働が続くと、心も体も悲鳴を上げます。教頭時代は、朝は7時前から夜は2〇時過ぎまで働いていました。
『自分の時間』がもてなくなり、ワークライフバランスが崩れることで、生活の質が低下していきます。
保護者対応、学年部との関係、管理職からのプレッシャー、様々な立場の人との関わりの中で生じる緊張や葛藤は、精神的な負担となります。
人の悩みの99%は、人間関係。特に、価値観の違いによる軋轢は、日々のエネルギーを大きく奪っていきます。
教員の給与体系は経験年数に応じて上がっていきますが、収入の上限は見えています。ある時、親しい教委の先生と校長先生の年収を聞いて、衝撃を受けました。
さらに、年齢を重ねるごとに体力的にも精神的にも限界も感じるようになり、『このまま定年まで続けられるだろうか』という不安が湧いてきます。
教育現場では、指導要領や学校の謎ルールに従って動くことが求められます。そのため、自分の創造性や個性を発揮する機会が限られていると感じることがあります。
時には「自分が若い頃は…」と、つい口を滑らしたくなるほどのしわ寄せを感じることも…。そんな中で、『もっと自分らしく働きたい』という思いが強くなることがあるのです。
決断できない葛藤の正体
これらの理由で『辞めたい』と思いながらも、なかなか決断できないのは、相反する価値観の狭間で揺れ動いているからです。
教員の仕事には、公務員としての身分保障や安定した収入があります。これを手放して、未知の世界に飛び込む不安は大きいものです。
一方で、「時間や働き方の自由」を求める気持ちも強くなっています。
『子供たちのために』という使命感は、教員を続ける大きな原動力です。
しかし同時に、『自分自身の可能性を広げたい』『もっと自分の強みを活かせる場所で働きたい』『もっと稼いでいいんじゃないか』という自己実現欲求も高まってきています。
この葛藤の中で立ち止まっているあなたに、次の選択肢を考えてみましょう。
教員からの2つの道:「転職」と「独立起業」の比較
教員を辞めた後の選択肢として、大きく分けて「転職」と「独立起業」の2つがあります。それぞれのメリット・デメリットを比較して、あなたに合った道を探っていきましょう。
転職という選択肢
- 安定した収入の継続
-
会社や組織に所属することで、毎月の給与が保証されます。特に大手企業や公的機関への転職なら、比較的安定した収入を期待できるでしょう。
- 社会的信用の維持
-
『会社員』や『公務員』という肩書きは、社会的な信用につながります。住宅ローンや各種契約の際にも有利に働くことが多いです。
- 福利厚生の享受
-
健康保険や年金、退職金制度などの福利厚生を受けられることは、長期的な安心感につながります。
- 40代・50代の転職の難しさ
-
残念ながら、日本の雇用市場では年齢による壁が存在します。
特に40代・50代になると、転職先の選択肢が狭まる傾向にあります。
教員経験を活かせる分野でも、初任給が下がることも覚悟しなければなりません。
- 組織の制約は変わらない
-
別の組織に移っても、上司や会社のルールに従う必要があります。
教員時代の『自由がない』という悩みが解消されるとは限りません。
- 新たな環境への適応ストレス
-
新しい職場では一からの人間関係構築や業務習得が必要です。
教員として長く働いていた方にとって、この適応過程は想像以上に大変かもしれません。
独立・起業という選択肢
- 収入の上限がない
-
ビジネスが成功すれば、教員時代の倍の収入を得ることも十分可能です。
私の場合も、起業6ヶ月目に教頭時代の月収を超えることができました。
あなたの価値をあなた自身で決めることができます。
- 時間と場所の自由
-
誰に指図されることなく、自分のペースで働くことができます。
「いつ、どこで、どのように働くか」を自分で決められることは、人生の質を大きく向上させます。
これまでに3回ワーケーションを経験しましたが、それは病みつきになるほど豊かで幸せな時間です。
- 自分の強みを最大限に活かせる
-
教員時代に培った『指導力』や『人間関係構築能力』は、コーチングやコンサルティングなどのビジネスで大いに役立ちます。
これまでの経験が無駄になるどころか、むしろ強みとなります。
教員という職種ほど、コーチングビジネスに適しているものはないと実感しています。
- 収入の不安定さ
-
特に初期段階では、『安定した収入』を得るまでに2~3年ほどの時間がかかります。ある程度の貯金や退職金があると、精神的な余裕を持って取り組めるでしょう。
- ビジネスマインドの必要性
-
教育現場とビジネスの世界では、求められるマインドセットが異なります。
マーケティングやセールスなど、新たに学ぶべきことが多くあります。そして、手放さなければならない固定観念も。
- 自己管理の重要性
-
誰からも指示されない自由は、同時に『自分で全てを決める責任』を意味します。
モチベーションの維持や時間管理など、自己管理能力が試されます。
しかし、こうしたスキルは、教員の得意中の得意とする分野ではないでしょうか。

これらを踏まえると、40代・50代の教員が新たなキャリアを考える場合、独立起業は意外と理にかなった選択肢かもしれません。
なぜなら、転職市場での年齢のハンディキャップを回避できること、これまでの教育経験が直接ビジネスの強みになること、そして何より『自分らしく生きる』という願いを叶えやすいからです。

私の教員からコーチング起業への道のり〜不安と挑戦の実話

ここからは、私自身が27年間の教員生活からコーチング起業へと踏み出した実体験をお伝えします。同じ悩みを抱える方にとって、具体的なイメージが湧くヒントになれば幸いです。
教頭職から独立起業を決断するまで
私は小学校教員として27年間、最後は教頭職まで務めました。教育現場での経験は充実していましたが、次第に『もっと自分らしく、より本気の人の役に立ちたい』という思いが強くなっていきました。
そんな中、あるきっかけで『人生の後半戦をどう生きるか』を真剣に考える機会がありました。
そして出した結論が、『教員としての経験を活かしたコーチングビジネスで独立する』という道だったのです。
独立前の最大の不安〜コンセプト設計の壁
多くの方が独立前に『お金の不安』を一番に挙げますが、私の場合は少し違いました。確かにお金の心配はありましたが、ある程度の『貯金と退職金』があったため、『底をつく前には稼げるだろう』という楽観的な見通しを持っていました。
実は私の最大の不安は「コンセプト設計」でした。
「好きな『教える』を活かしたコーチングビジネスをする」と決めたものの、誰のどんな悩みを解消するか、つまりターゲット選定に悩みました。
『教員コーチ』や『不登校コーチ』も検討しましたが、高単価が見込めないと感じました。教員や子育てに悩む親御さんから高額をいただくことに、強い抵抗感があったのです。
この悩みは、ビジネスメンターとの出会いで解消しました。『自分の強みを活かせて、かつ社会的価値の高いニーズに応える』という視点で、最終的に『コーチング起業のビジネスコーチ』というポジションに落ち着いたのです。
独立1年目の現実〜期待と不安のはざまで
退職後の1年目は、想像していた以上に波乱の連続でした。
退職前後の数週間は、情報収集に明け暮れる日々。起業の本を10冊以上読み、YouTubeやブログで情報を集めるうちに、情報過多で逆に不安が増大し、「怖くて眠れない日」もありました。
そんな中、藁にも縋る思いで、年間250万円のビジネスメンターに自己投資することを決断。これが転機となりました。
起業4ヶ月目には、体験セッション(セールスの場)で3回連続断られるという挫折も経験。「一生、お客様なんてもてないのでは?」と心が折れそうになりました。
しかし、そこで気づいたのは、教員時代からの『完璧主義』や『損得勘定』、『被害者意識』といった不要な価値観がビジネスの足を引っ張っていたということ。これらを一つずつ認めて手放していくプロセスが、私の成長につながりました。
そして独立1年後には、想定以上の成果を上げることができたのです。
教員経験が独立後のビジネスに活きる3つの視点

教員として積み重ねてきた経験やスキルは、独立起業の世界で思いがけない形で花開きます。ここでは特に重要な3つのポイントをお伝えします。
「必要の充足」から生まれる主体性の育み方
教員時代に培った最大の財産の一つが、「必要の充足」の考え方です。
「必要感のない子供には、いくら教えてもできるようにならない」
これは教育現場の真理です。なぜならば、子供が必要性を感じていなければ、学ぶ意欲が湧かないからです。
だからこそ、指導の鉄則として「やってみたい」という憧れや、「できそう」という可能性をいかに自分事に感じさせるかが重要でした。
この原則は、コーチングやコンサルティングのビジネスでもそのまま通用します。クライアントが『必要性』と『可能性』を感じられるよう寄り添いながら進めていくことが、成約率アップと高い満足度につながるのです。
私たち教員は、忖度をしてくれない子供たちを相手に、いかに主体的に行動させるかというスキルを磨いてきました。この力は、大人を相手にするビジネスでこそ強みになります。
不要な価値観や固定観念があぶり出される瞬間
ビジネスの世界に踏み出すと、教員時代には気づかなかった自分の中の不要な価値観や固定観念が次々とあぶり出されます。
私の場合、以下のような価値観が足枷になっていました。
「100点でなければ0点」という排他的な評価の仕方
「これだけ頑張ったから、相応の見返りがあるはず」という期待
「努力しているのに報われない」という被害妄想的な思い込み
普通にサラリーマンや公務員として生きていれば、これらの価値観に気づかないまま過ごせていたかもしれません。しかし、ビジネスの世界では、こうした価値観が明確な形で結果に現れます。
これらを一つずつ認めて手放していくプロセスが、ビジネスだけでなく人間としての成長につながりました。この気づきと変容の機会こそ、独立起業の大きな恩恵の一つです。
ビジネスの成功と自分らしい生き方のつながり
「ビジネスで成功する」ということと「自分らしく生きる」ことは、実は同じ道の上にあります。
ビジネスをしていると、自分の強みを活かし、弱みを補う必要があります。そのプロセスで、『本当の自分』と向き合うことになります。
私がコーチング起業を通じて学んだ最大の教訓は、『自分軸で、自分らしく自由にワクワクすることをする。そうすれば、自然と感謝することに囲まれる』ということ。
これは、私のコーチングビジネスのコンセプトである「Well-Being(自分らしく幸せに生きること)」そのものです。
ビジネスの成功は、単に『お金を稼ぐこと』ではなく、『自分の価値を最大限に発揮して社会に貢献すること』。そう捉えると、教員としての使命感と、独立起業家としての志は、根っこの部分でつながっているのです。べき道が見えてくるはずです。

【チェックリスト】あなたは教員を辞めるべき?10の自問自答

ここまで記事を読んだ上で、以下の質問に正直に答えてみてください。当てはまる項目が多いほど、新しい選択肢を真剣に考える時期かもしれません。
- □休日も仕事のことが頭から離れず、リラックスできていない
- □1年後、3年後の自分の姿を想像しても、希望や楽しみが湧いてこない
- □「もっと自分らしく働きたい」と思うことが増えている
- □教員以外の生き方や働き方に興味をもち始めている
- □収入面での将来に不安を感じている
- □体力的・精神的な限界を感じることがある
- □学校外の人との交流が減り、視野が狭くなっていると感じる
- □「このまま定年まで続けられるだろうか」と疑問に思うことがある
- □自分の強みや経験を別の形で活かせないかと考えることがある
- □夜、布団に入ってから「このままでいいのだろうか」と考えることがある
いかがでしょうか?
当てはまる項目が多くても、すぐに退職すべきというわけではありません。大切なのは、自分の心の声に耳を傾け、可能性を探ることです。
この自問自答をきっかけに、あなた自身の望む未来について考える時間を持ってみてください。
まとめ

あなたらしい人生を生きるための決断
教員という安定した職を離れ、新しい道を歩む決断は、簡単なものではありません。しかし、『このままでいいのか』という問いが心に浮かぶ時、それは人生の岐路に立っているサインかもしれません。
たった一度の人生、自分が思うように生きたいなら一度で十分
自分の人生をいかに自分らしく生きるかが、この命を授かった唯一の使命なのかもしれません。
心と言動を一致させ、本来の自分に戻る旅は、決して楽なものではないかもしれませんが、必ず豊かな実りをもたらします。心と言動の一致。とても大事です。
私自身、教育現場という『安定』を手放して独立する決断は、大きな勇気が必要でした。しかし今振り返ると、あの一歩を踏み出せたからこそ、本当の意味で『教育者』として本気の人の人生に関わることができるようになったのだと感じています。
あなたの中にある『教える力』『人を育てる力』『成長を支援する力』は、教室の中だけでなく、もっと広い世界で活かせる可能性を秘めています。
新しい一歩を踏み出す勇気が、今日、あなたの中に少しでも芽生えたなら、この記事の役割は果たせたと思います。
あなたらしい人生の旅路を、心から応援しています。
関連記事



